2024年8月19日月曜日

 


新規事業から

『森林環境教育指導者養成講座』


以下、講座担当者からのレポ-トです。

 

ある1日の始まりから

夏のある土曜日、風の子太陽の子広場駐車場に集合です。

一日の予定を確認したのち、受講者同士がお互いのニックネームで呼びあいながら、宿題となっていた「森林がわたしに与えている影響」をお話しするところから講座の1日が始まります。

恥ずかしさもあって始めは何となくモジモジしている皆さんも、全員のお話が終わる頃には和気あいあいの雰囲気に。アイスブレイクの真価を何気に体感です。

 

 そのあとは「木の気持ちになってみる」のお題が。隣の人と詰めて並び、交互にしゃがみ、頭の上に両手で△を作ります。
 この状態でしゃがんでいた人が立ち上がると、込み合った森と同じで、お互いの△()がぶつかり合い狭苦しさを感じます。
 恐らく森の木も同じ気持ちになるのでしょう。せっかく植えた木々ですが、木々の成長とともに、いつか狭苦しさを感じる時期が来る、その時どうすればよいのか問いかけるアクティビティです。

 

これは間伐の必要性を体感してもらうために用意されたアクティビティ。文書やお話では説明が難しいことを、体の感覚を利用して学び取ってもらう工夫の一つです。

私たち青梅りんけんが取り組む、小学生向け「森の体験学習」は、森のいろいろな働きについて、教えるのではなく、自身が感じたことを起点として、気づき学び取ってもらうことを念頭に置きつつカリキュラムを組み上げています。

  森林環境教育指導者養成講座は、「森の体験学習」に参加される児童の皆様に、いかに感じとってもらえるか、そのための気づきを創出するための取り組みや考え方を体得して頂くために用意した講座です。

  始めは少し違和感を感じることもあるかもしれませんが、「子供の気持ちになって」、「木の気持ちになって」を大切にして、共に進化していきたいですね。

未来を担う子供たちのために。

理事 林 敏幸(森守会会長)

 

 

 

当会の新規事業として始まったこの事業の生まれた背景は、身近な森を活用する会の令和2年度の報告書(2022.6.22投稿21頁)にもあるように事業化への必要性に迫られ、身近な森林を活用した指導者養成の取組です。

気候変動の悪化と共に森林への期待が年々高まっているにもか拘らず、放置林化や未植栽地の増大等裏腹な状況にあり、国民の期待に誰が答えるのか、希望の持てる森林行政が求められております。



2024年8月6日火曜日

 第2弾 突撃体験レポ-トR6.7.30


杉並区小学生

親子林業体験教室


投稿:地元受講生 前田

  こんにちは〜!今回は7杉並区小学生親子林業体験の活動レポートをお送りします。

平日に有給を取り、ヘルプ参戦したこちらの活動。最近の小学生は学校行かないで山に行っちゃうんだな、親御さんもそれ許してるんだから最高にロックだぜ!とかなんとか思っていたら皆さん夏休みでした。いや~、社会人も大学時代のように2ヶ月くらい夏休み必要だと思うんですよね、健康的で文化的な生命のために。

 


間伐エリアまで移動


さてさて、本日のお目当てヒノキ間伐エリアまで、かるーくみんなで山登りです。日が差し込む明るい山の中。木々はもちろん、竹の香りがいい感じです。

途中の休憩地点では、他の森林ボランティアが作ったという木組みの机とベンチがありました。ネジ等は一切使用せず組み立てられているところに小学生たちも興味深々です。

もう少し先の地点に行くと、東京と埼玉の境界目印の石がありました。線じゃないんですね。これが境界ってんだから世界で国の境界揉めまくっているのも無理ありません。散歩中にずらすか埋めるかできそうです。




間伐する木を自分たちで決める

現場に到着後、決められたエリアの中で小学生たちが実際に伐採する木を1本選びます。

大きすぎて日当たりを阻害している木、弱くて細くて周りを邪魔している木、伐倒するためのスペースをきちんと確保できる木、など多様な視点から判断するのですが、小学生たちの意見はなぜか最初からいい線いっているんですよね。誰から教わったんや

候補の木は45本ありましたが、最終的に端っこにある木を伐倒することに。木の高さを加味しつつ、どの方角に倒すかを決めます。

 

いざ、ヒノキの伐倒!

ロープをくくりつけ、滑車を活用して、木から離れたところでロープを引っ張ります。倒れて来る木の近くにいると危ないので、遠くから作業ができるようにします。

のこぎり部隊の小学生&林業従事者が木の根元に切り込みを入れ、いい感じになったらみんなでロープを引っ張ります。ゆっくりロープを引くと、木がミシミシミシ……という音を立てて倒れました。自分たちの手で倒した木に小学生も親御さん達もおおお〜〜〜というリアクション。わかるわかる。

切った木はのちほどの木工作業に使うので、運び出さなければなりません。持ち運びやすいように林業従事者の方にチェンソーで丸太を切ってもらうものの、切ったばかりの木は水分を含んでいるのでけっこう重たいです。しかしながら小学生、われ先にとせっせとトラックに運びます。えらいよ〜。

昼、差し入れのブルーベリーがうまい

ひと足先に木工作業場へ向かうトラックを見送り、わたしたちもお昼へと戻ります。お昼ご飯は自前なのですが、近隣で採れたというブルーベリーをご馳走になりました。割と大量にあったのですが、青梅の採れたてブルーベリーがうますぎて私ともう1人の女の子が永遠に食べ続けるという事態に陥りました。これで私たちの来年の視力は2.0です。

 

切ったヒノキで丸太コースターを作る

丸太コースターを作ります。刀ボーイと呼ばれるイカした名前のどでかいのこぎりで丸太を薄い輪切りにし、輪切りにした丸太はもれなく皮剥きを施します。この作業が楽しいからか、場数を踏みまくった小学生たちは次第に職人のような手つき顔つきで皮を剥きまくります。

見てください、ついには丸太そのものの皮を剥ぐ始末です。




東京では珍しい川遊び

小学生たちが輪切り丸太を量産しまくり、親御さんがどうやって持って帰ろうかな〜家のどこに置こうかな〜と考え始めてしまった顔をしたところで、川遊びへと移行です。

みんな水着に着替え、ウォーターシューズなんかに履き替えます。いやはや、小学生なんて秒速で服や靴のサイズが変わるというのに、年に数回しか使わないであろうアイテムをきちんと揃えるあたり、本当に親御さんというのは愛に溢れています。

 

東京でこんな場所があるのかと思えるほどに、ほんっとうに綺麗な水場がありまして、そこで川遊びをします。生き物もちらほらいるらしく、カニをキャッチ&リリースする子やただひたすらに周囲に水をぶちまける子など様々な楽しみ方をしていました。途中からかなり強い雨に降られてしまったので、引き上げることとなりましたが、小学生も親御さんも満足な様子。