2015年10月14日水曜日

「全国育樹祭」視察研修れぽ-と (H27.10.10-11)
 今回は、青梅りんけんが都りんけん(東京都林業研究グル-プ連絡協議会)を代表し育樹祭への参加となった。この機会を研修と親睦の機会と捉え、有志を募り総勢9名で育樹祭併催行事である育林技術交流会大会会場(郡上総合文化センタ-)へマイクロバスで向かった。なんとかト-クセッション「五感を震わす森の恵み」に間に合い貴重な研修となった。
 翌日の育樹祭は天候が危ぶまれたが開式までには雨も上がり、全国各地から3千名を超える仲間が集い、心のこもった県を挙げての企画運営を感じさせられた大会となった。


式典の様子
 従来のお手入れ行事は、全国植樹祭において天皇皇后両陛下がお手植え・お手播きされた樹木のお手入れ(施肥・枝打ち等)を育樹祭の儀式として執り行われてきた。
 しかし、今回は昭和天皇と香淳皇后が58年前に植えたスギの傍の木を間伐するにあたり、自ら幹にのこぎりを入れ、その後の作業も見守られた。国民の森林への期待を殿下自らその儀式で間伐(木づかい)で示されたことの意味は深く、持続可能な社会を期待をさせる儀式でもった。
式典では「森林を守り育て、次の世代へ引き継いでいく活動の輪が広がっていくことを切に願います」とあいさつされ、大会会長古田肇知事は「森林を守り育て、活用し、これを次世代へ継承していくという思いを込め、百年先の森づくりに取り組んでいく」と宣言。
 高さ五メートル、直径八十センチのスギの丸太に、枝打ち職人山本晃治さん(55)が登るパフォーマンスも披露され、ぶり縄て木を登り、丸太の一番上に葉のついた枝を取り付け「木を伐採後も、新たな木を育てていく」という林業関係者の思いが込められた。


育樹祭の経緯
 大会の前身は、「愛林日植樹行事」に遡り、1950年からは、山梨県で「植樹行事並びに国土緑化大会」として第1回が開催された。1970年の第21回(福島県)から現在の植樹際の名称になり、1977年の第28回(和歌山県)からは、秋に過去の植樹祭での手植え・手まきにより成長した木の手入れ(枝払いなど)を行う初の全国育樹祭が新たに行われた。 これは皇太子・皇太子妃が出席するものとされ、現在は皇太子徳仁親王と雅子妃が出席し森を守り、育てることの大切さを広めるために毎年国内で行われ、今日に至っている。


開催地の特徴
 第39回全国育樹祭は、祭典のテ-マ「手から手へ 豊かな緑で ぼくらの未来」を掲げ、初の岐阜県内の揖斐川町谷汲名礼(たにぐみなれ)で開かれた。当県は東濃地方の東部地域(裏木曽)を中心に産出される東濃桧で全国にその名を知られたところでもあり森林の割合が8割と全国2位の森林県だが、全国の趨勢と同様に荒れる森が増えている状況にある。

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