2014年1月19日日曜日

第11回森林ボランティア育成講座(H26.1.11市有林黒仁田山林にて)

 『枝打ち』に参加して
                                                6期生 新海
 
 第6回青梅森林ボランティア育成講座に参加させて戴き2年が過ぎあと1回で終了となりました。
私は定年退職になったのをきっかけに以前から興味を持っていた森林保全の本講座に参加しました。
 講座は「NPO青梅りんけん」の方々の指導のもと「森守会」(本講座の卒業生によるサークル)のサポートも受けて、山仕事の一から丁寧に教えて戴きました。山仕事は初めての経験でしたが青梅りんけんの方々のユーモアあふれる会話と親切なご指導ですぐに講座に打ち解けることができ、毎回大変楽しく参加させて戴くことができました。

 私は山が好きで以前より山歩きはしておりましたが、
 私はこの講座に入った時、スパイク付きの地下足袋を購入したのですが、山仕事にはこれでないとだめだとすぐにわかりました。
 この2年間、講座の中でいろいろな山仕事のさわり(基礎)を経験させて戴きました。下草刈り 、間伐、枝刈り、林道作り、木道作り、炭焼き、どの作業も作業ごとに季節にあった時期というものがあり、最適な時期にそれぞれの作業が行われていることがわかりました。 山仕事は肉体的にきつい仕事ですし、危険を伴う仕事であることも身をもってわかりました。
 一方、山に身を置くことでなんとも言えない心地よさというか心の平穏を得ることができました。それは日頃より人ごみにまみれて生活しているストレス社会から解放される心地よい世界でした。山仕事をしている時は日常のことはすべて忘れて山仕事に没頭しているということでもないのですが、油断すると大きなケガや事故につながるという緊張感の中でその時々の作業に集中していたと思います。

 この2年間の経験をもとに、これからも体力が続く限り森の仕事を続けていければと思います。
 有り難うございました。
山仕事は登山とは全然違うということが最初の講座の時にわかりました。それは登山は道がありますが山仕事には道がない斜面で仕事をしなければならないということでした。



 
                                                     6期生 nyago

 参加する前は、2年も続けられるのだろうか、と心配にも思った森林ボランティア講座も、実技の講座は今回で最後となってしまいました。今ではすっかり森林の魅力にハマっています。出かけた先でも、つい林に目がいってしまい、間伐した方がいいのに…などと思うようになりました。
 今回は一年前にも来た、黒仁田山林での枝打ち作業でした。
この、同じ現場に二度来ることができる、という、森林ボランティア講座のプログラムは、とてもいいと思います。

 昨年自分達が作業した形跡を確認する事が出来ますし、どういったところで何をするのか分かっているので、落ち着いて作業できます。
一年前に皆で力を合わせて作った橋は無事で、立派に役にたっていたので、嬉しく思いました。
 枝打ちは、一年前にも思いましたが、やっぱりとても面白いです。枝が落ちるごとに、林に日光が射し込んで、明るくなっていきました。
 枝打ち作業の後、梯子作りをしました。
とても簡単なつくりに見える梯子にも、様々な工夫がされていて、良くできているのだと感心しました。作っている時はあまり気にしないかもしれないが、これを適当に作ってしまうと命取りになる、と伺い、改めて、自然と向き合う厳しさを実感しました。


                                                    6期生  泉 

育成講座2度目の一番寒さ厳しい季節が巡ってきた。
この日も青梅の天気は良く、空気はキンと冷えた朝だった。

実習内容は黒仁田山林での枝打ちと梯子作り。いつもの駐車場で
集合し、マイクロバスに乗り込む。
私はいつも地下足袋を履くのに時間がかかるので15分前には集合場所に到着
するつもりだった・・・が、この日に限って朝寝坊。一瞬目覚まし時計の針を疑った。
しかし、ここからがやってみるものだ。
大急ぎで支度をして飛び出したら何とかマイクロバスには間に合いまずは一安心。
こうして無事皆さんと共に黒仁田山林に到着した。

朝の山林の大部分は日陰である。
真冬の寒さも手伝ってじっとしていられないほどだったが、これも2年目の余裕かどこか清々しい気持ちだった。地下足袋を履く前に靴下の上から足の甲にカイロを貼った。これも1年目の体験から学んだ対策である。
まずは青梅りんけんの方から今日の作業内容を伺い、準備体操を行う。寒さで体の節々が固まっているのがよくわかり、ゆっくり念入りに体を動かした。
いよいよ梯子を担いで山に入る。
同じ場所のはずなのに、昨年より山の斜面がきつく感じたのはきっと今朝の寝坊で体力的にベストな状態で臨んでいないことが災いしていると反省。何とか作業場所に辿り着き、いよいよ枝打ちの準備。まずはりんけんの方のデモンストレーションを見学した。
あっという間に高いところまで上り、木の幹からぐるり一周横に張り出した細い枝を
鋸を右手、左手に持ち替えてどんどん落としてゆく様は自分でもすぐに出来そうな
錯覚に陥ってしまうほど簡単そうに見えたが実際やってみるとまったく違った。
利き腕でない左で鋸を引く難しさもあるし、直径4~5cmでも真冬の乾燥した枝1本を
切り落とすのは意外と時間がかかった。

山林に生えているのは主にヒノキだったが、ヒノキの場合、枝の付け根には平らなこぶがあり、
切るときはそのこぶのつらで切り落とす(スギの場合はこぶがないので幹のつらで切り落とすのだそう)ということも教えていただきまた一つ新しい知識が増えた。
梯子よりもさらに上に上っていく場合には仮の足場となる枝を先に切り落とさないように、切る枝の順番を考える必要もあるし、切り落とした枝の跳ね返りが顔に直撃する危険性にも気をつけなければならないことも学んだ。
枝を落とすことだけについ集中しがちになるとそれ以外のことに気が回らなくなるのは実際にやってみるとよくわかった。

そんな中、ある枝を切っている最中に足をかけていた梯子の横木が外れるアクシデントに遭った。
幸い幹に抱きつきながら枝を切っていたので怪我はなかったが、作業中は本当に何が起こるかわからない怖さも今後作業する上での教訓になった。
壊してしまった梯子にの応急処置をりんけんの方が行って下さった。
始めは近くで採ったツルを紐代わりにしてみたが残念ながら強度がなく、次の手は鉈を腰に巻きつける時の紐の利用。一見何もない!と焦ってしまう山林の中でこうしたトラブルに冷静に対処できるりんけんの方の知恵と引き出しの多さに感激。
おかげさまでこうして二人一組で枝打ち作業を続け、10本くらいはこなせただろうか。終わりの頃には左手で鋸を引くことにも少し慣れた気がした。

昼食は少しでも日の当たる斜面を求め更に上へ上へと登った。そんな自分も動物だなぁとつくづく思った。昼食後も1時間ほど枝打ちを続け、最後に梯子作りを体験した。
先ほど自分が壊してしまった梯子は他の方が直してくださり一安心。
私は新しい梯子作りに参加したが、なかなか釘がうまく打ち込めずここでも一苦労だった。
金槌は力で叩くものではないのは頭で理解できても、釘の頭になかなかヒットしない。
そして結局気がつけば力を込めて夢中で叩いていた・・・。

無事にその日の全作業が終了し帰途に着いた。
次はとうとう閉講式。ここまであっという間だった。
晴れの最後はどうか寝坊しませんように・・・。