2014年10月18日土曜日

第49回全国木材産業振興大会に参加して
(2014年10月15日 有楽町国際フォーラム ホールC)

               
                                               会員 楢島 安

【挨拶や祝辞で話されていたこと】
・2020年オリンピックに向けて新しい木材需要の拡大と、そのために各団体と密な関係を構築する
・ 国による木材活用施策の活用と理解の向上。
・木材利用ポイント事業、木造公共施設の建築促進対策、地域型住宅ブランド化事情(2万社を支援) など
・1950年代以降の街づくりにおける非木質系の推進から、現在の木質系資材の積極的な利用への変化。温暖化防止や地域社会の活性化など時代の移り変わりが起こっている。街中における森林形成(第二の森林)。大規模木造建築の基準見直しと推進。
・40%森林が占めている東京の森林資源の積極的な利用。戦後の植林したものは使用時期に達している。
⇒上記ようなことを皆さん話されており、木材事業に関するテーマ・問題点は共通してことの表れと思いました。



【記念講演 百田尚樹氏 「日本人の誇り」】
最近特に注目されている作家の一人ですので期待して聞きましたが、予想以上に面白くほぼ2時間ありましたがあっという間でした。
*木材について 私は木が大好きです。しかし今の杉と檜のみに特化してしまっている利用はいかがなものかと。なぜこの2種なのか…元をたどればノコギリの使い始めに関係あり、室町時代以前はノコギリが無く板を作る場合は丸太をくさびで割り、その後成形して使用していた。くさびを使用する場合真っ直ぐに割れるこの2種が重宝され今に至る。広葉樹は重く曲がっていて固いので使われなくなった。
*デビュー作「永遠のゼロ」について。 
百田氏の父は大正13年生まれ、叔父叔母も近い世代が多く子供の頃から戦争の話を聞いて育った。しかし最近はそんな話を出来る人がどんどん減っており、祖母祖父父母から戦争時の話を全く聞かなかったと言う人も多い。亡くなってから「どうして聞けなかったのか‥」と悔やむ声を多く聞き、そんな声のかけ橋の一つになれば、次の世代への語り継ぎになれば、との思いがあった。
(そういえば私も父から戦争時の話はさほど詳しく聞かなかった、と今になって少し悔やんでいます。楢島)
*最新作「海賊と呼ばれた男」について。
震災後スランプになり小説が全く書けなかった時にこの話題に触れ「今これを書かなければならない」と言う使命感に駆られて一心不乱に書き上げる。
S28年に起きたにっしょう丸事件についてで当時は大騒ぎになった大事件であったが現在ではほとんど知られていなかった。出光興産創設者の出光佐三は敗戦により会社資産をすべて失いS20年当時60歳を超えていたが2000人いた社員の解雇を一人もせず資材を投げ打って社員に与え会社に留まるように説得して回る。そして日本のみならず世界の常識をひっくり返すような事件を起こし、裁判に勝ちその後の戦後復興に大いに貢献をした。この様な人物がいたおかげで占領軍GHQの報告ではS5年レベルの社会に復興するのに50年掛かる、と当時言われていた日本をわずか20年もかからずにオリンピックを開催し世界でどこにもなった夢の超特急を開通させた。
主人公の様な大正生まれは、特に8~15年生まれの4人に一人の男は戦死したと言われており、そして敗戦後に何もないところから復興に奔走したのもこの世代の人達である。大正生まれ、このもっとも偉大な世代の人達の努力により、日本は世界でも類を見ない豊かな平和な国家を築くことが出来た。このことを少しでも多くの人に伝えたかった。
*  終わってみて・・・大阪弁で笑いを取りながらの講演でしたが、最後のところは熱のこもった迫力のある口調でエンディングでは大きな拍手に包まれました。
以上です。

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